■謡(うたい)
能の声楽面の称。8ビートです。独特の発声法をします。音階・リズム等について、西洋音楽のやり方はあまり習得に役立ちません。 "自然に構えて、体の奥から"
■扇
最初は不思議に感じますが、舞うとき、謡うときには必ず手にします。江戸時代、能楽が武家の式楽だった関係から、武士にとっての刀に相当するものです。したがって面と同様、またいだり、踏みつけたりしたら切腹ものです。あくまで舞ったり、謡ったりするためのものなので、涼をとるために扇ぐことも許されません。
■お囃子
笛(能管)、小鼓(こつづみ)、大鼓(おおつづみ)、太鼓(たいこ)の4種。後者3種の打楽器はそれぞれ違った特性を持ちます。西洋音楽に慣れた耳にはなんだかいい加減に合奏されている様にも聞こえてしまうのですが、実際にはかなりの部分が譜面に支配されています。
■面(おもて)
能の面には神体として扱われる種類のものがあります。そのほかの面もそれに準じた扱いをします。仮面の使用はギリシア悲劇など、発祥の古い演劇に共通する特徴でもあります。面をつけるのは基本的に能・半能のシテ・ツレだけで、曲目によっては狂言も狂言面をつけます。低回生の内は仕舞、舞囃子しか舞わないので、上回生になって始めて面をつける機会ができます。
■狂言
能の合間に狂言師によって演じられる笑劇。また狂言師は能の劇中にも間狂言(あいきょうげん)として登場します。狂言を抜きにして能は語れません。
■地謡(じうたい)
ナレーター的に、風景・心情などを謡ったりする役割です。紋付・袴の姿で舞台上に複数人並んで座っています。この中の一人が地謡を統率する役割を負い、地頭(じがしら)と呼ばれます。
■シテ
漢字では為手。能の主演者のことです。曲目によってはツレ(漢字では「連」)という副主演者もいます。大体はこの人達だけが面(おもて)をつけます。シテ方とはシテ・ツレなどを専門に担当する能楽師の集団です。(このほか地謡もシテ方が担当します。)
■仕舞(しまい)
能の略式の上演方法のひとつ。能の一部分(見せ場)を面(おもて)・装束なしの紋付・袴姿で舞うものです。能と違い地謡とシテ(舞い手)だけで演じます。たいがいの仕舞は5分以内に収まります。
■薪能
屋外で夜間、薪の明かりで行われる能です。能の古式を伝える形式です。学生による薪能は日本で唯一、立命館大学能楽部のみが毎年春に行っています。能舞台もすべて業者の手を借りず自分たちで作成・組み上げます。
■入場無料
能楽部のイベントはすべて入場無料です。これは、「内容に自信がなく代金を取る気がしないから」でも、「代金を取るほど経費がかかっていないから」でも決してありません。能楽の世界では演劇などと違い、玄人(プロフェッショナル)以外が代金を取って公演を行うことができないという事情によるものです。芸の質は常にプロ並みを目指して活動しています。
■能
14世紀末に世阿弥によって大成された、シテ・ワキ・地謡・囃子・狂言によって進行するシリアスな歌舞劇。一般的な曲は上演に1時間以上かかります。歌舞"劇"というからには演劇なのですが、"歌舞"劇なので音楽・舞踊としての側面も重要です。要するに総合芸術なのでよくオペラに例えられますが、そんな軟弱なものではないです。
■能楽
能と狂言を合わせた呼称。能楽の公演では大抵、能と狂言とが交互に演じられます。ちなみに狂言師も能楽師に含めます。
■半能(はんのう)
前半と後半に明確に分かれる能(いわゆる複式能)の後半のみを演じます。後半の方が動きが多く短いことが多いので分かり易いです。
■舞囃子(まいばやし)
仕舞と同じく、能の略式の上演方法の一つで、やはり装束・面(おもて)は無しの紋付と袴の姿で舞います。仕舞との違いはシテ(舞い手)・地謡に、お囃子が加わること。上演時間も仕舞よりかは長く15〜30分くらい。
■ワキ
脇の為手(シテ)の略。能における文字通りの脇役。曲目によってはワキツレ(脇連)というワキへの助演者もいます。シテが舞っている間、大抵はひたすら座っていますが、特殊なものを除きどんな能にもワキは必要です。
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